若手にとって、手入力は「仕事」ではない
「最近の若手は根性がない」「すぐに辞めてしまう」 そう嘆く前に、彼らが毎日やっている作業を覗いてみてください。
紙の伝票を見ながら、Excelに一文字ずつ手入力する。 先輩が作った「触ると壊れる秘伝の数式」に、震えながらコピペする。
デジタルネイティブ世代の彼らにとって、スマホなら一瞬で終わることを手作業でやるのは、仕事ではなく**「意味不明な罰ゲーム(拷問)」**です。 「ここにいたら自分のスキルが腐る」と見切りをつけられるのは、当然の帰結かもしれません。
「守り」の業務でオリジナリティを出すな
では、どうすればいいのか。 まず、給与計算や勤怠管理といった**「法律で決まっている定型業務(守り)」**は、迷わずSaaS(freeeなどのクラウドソフト)を使いましょう。
ここで「うちは独自の計算ルールがあるから」とExcelや自社システムに固執するのは、非常に危険です。 法改正のたびにExcelを直すのは、単に手間の問題ではありません。 **「意図せず法律違反をしてしまうリスク」**を抱え続けることになるからです。
「従業員のためにこういう手当をつけている」「少しでも会社が得するようにこう計算している」 社長独自のこだわりや自己満足のために、法的なリスクを冒し、複雑な計算で担当者を疲弊させる。 その「独自のやり方」を維持するメリットと、標準化してリスクをゼロにするメリット。天秤にかけるまでもありません。
バックオフィス業務においては、イレギュラーを認めないことこそが正義です。 SaaSという「世の中の標準(型)」に業務を合わせるだけで、法対応のリスクは消え、生産性は劇的に上がります。
SaaSの限界と、吹田総業の出番
一方で、SaaSにも弱点はあります。それは**「御社独自の強み(攻め)」まではカバーできない**ということです。
- 業界特有の商習慣に合わせた見積もり
- 取引先ごとに異なる発注ルール
- 現場独自の在庫管理フロー
これらは、会社の競争力の源泉であり、汎用的なSaaSの型にはめることが難しい部分です。 無理に合わせようとすると、かえって現場が混乱し、「やっぱりExcelの方がマシだ」となってしまいます。
ここで必要なのが、「SaaSでは手が届かない隙間」を埋める、独自のアプリ開発です。
「いいとこ取り」を設計する
私の提案するDXは、**「ハイブリッド」**です。
- 守り(給与・会計): freeeなどのSaaSを使って、法的リスクを排除し、安価に標準化する。
- 連携(CSV): SaaSにある正確なデータ(従業員名簿など)をCSVで出し、独自アプリのマスタとして流用する。これで二重入力の手間はゼロになります。
- 攻め(現場業務): 御社の強みを生かした「専用アプリ」を私が開発し、そのマスタを使って運用する。
これなら、コンプライアンスはSaaSに任せつつ、現場は使い慣れた手順(をアプリ化したもの)でストレスなく動けます。 「SaaSを入れたけど使いにくい」「Excelに戻ってしまった」という失敗は、この**「守りと攻めの使い分け」**ができていないから起こるのです。
若手が辞めない会社へ
「単純作業や法対応はツールに任せて、君たちにはもっと面白い仕事をしてほしい」 そう言って環境を整えることは、給料を上げる以上の**「最強の福利厚生」**になります。
「ITは苦手だ」と諦める前に、一度ご相談ください。 御社の業務を「SaaSに任せる部分」と「独自で作る部分」に仕分けし、若手が誇りを持って働ける環境を一緒に作りましょう。


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